遺言執行士の仕事 遺言執行士の仕事

遺言執行士の仕事

遺言執行士は、遺言書作成のお手伝いから遺言執行完了までの業務を行います。
遺言書には多くのメリットがありますが、遺言書作成は意外と知識や体力の必要な作業で、作成途中に挫折する人も少なくありませんし、せっかく完成した遺言書が実際には使えないとか、発見されないままになることも稀ではありません。
遺言執行士は、専門家との連携により遺言書作成段階から節税の事例やトラブルを回避するための方法などのアドバイスを行います。
遺言執行は、遺言書の記載内容に従って不動産や預貯金などの名義変更、不動産・動産などの換価、不用品の処分手続などを正確・迅速に行う必要がある作業です。
但し、不動産の名義変更や相続税の申告については専門的な知識や資格を必要としますから、司法書士や税理士へ依頼します。
遺留分侵害請求や遺言の内容に不満がある相続人からの法的要求や、遺言書の内容にかかるトラブルが発生した場合は弁護士へ対応を依頼します。
このように、遺言執行士の主な仕事は、遺言書作成から遺言執行までのオペレーションが主体ですから、実際に仕事をしていく中で専門家との連携は必要不可欠となります。

  • 弁護士

    法律判断、紛争対応

  • 医師

    意思能力の有無の判断

  • 税理士

    税務判断・税務申告

  • 司法書士

    登記手続可否判断・登記手続

  • 土地家屋調査士

    未登記建物の登記・土地の実測・境界確認・分筆

  • 保険代理店(ライフプランナー)

    相続税対策・生命保険の活用

遺言カード

日本遺言執行士協会は、遺言カード®を発行しています。
遺言執行士が、遺言書の中で「遺言執行者」の指定を受け、その遺言書を当協会が保管する場合に、当協会が遺言カードを発行して、遺言者にお渡しします。
遺言者が亡くなったとき、本人が遺言カードを所持していれば、居合わせた医師・看護師や警察官は、その人が遺言を遺していること、臓器提供・献体などの意思表示をしていること、死亡時の連絡先(日本遺言執行士協会)がすぐに判明します。
日本遺言執行士協会から連絡を受けた遺言執行士は、直ちに遺言執行の準備に入ることができます。

  • 遺言カード 表

    遺言カード 表

  • 遺言カード 裏

    遺言カード 裏

遺言執行士と遺言カード

遺言執行士の報酬

遺言執行士は個人事業主ですから、遺言執行に関する報酬は、遺言者と遺言執行士との間で自由に決めることができます。
ただ、何らかの基準を示してほしいとの要望に応えて下記に報酬基準を掲載します。

①報酬基準

  • 遺言執行士の報酬は、相続財産(積極財産)の2%に相当する金額とする。
  • 上記の計算で2%に相当する金額が30万円に満たない場合は、30万円とする(消費税別)。
  • 上記の報酬には、相続税・消費税などの公租公課、葬儀・埋葬費用、不用品処分費、
    相続登記手続(司法書士)、相続税申告手続(税理士)などの実費相当額は含まない。

②報酬の受領時期

  • 遺言執行士の報酬は、全ての遺言執行手続が終わったとき受領する。
  • 実費等は適宜請求・受領してかまわないが、受領後は速やかに精算して書面で報告する。

遺言書作成のメリット

  • 第一 相続争いの予防

    遺言書がなければ、被相続人の死亡と同時に遺産は法定相続人の共有状態となり、遺産分割の協議が成立するまで共有状態が続くためトラブルの原因となります。
    遺言書があれば、遺言書の記載が優先され、相続人の間で話し合う必要が無く、トラブルの心配もありません。
    「うちには争うほどの資産財産は無いし、家族仲も良いので相続争いはあり得ない」と仰る方が沢山いらっしゃいます。
    しかし、家庭裁判所の統計(遺産分割紛争)を見ると、遺産総額1,000万円以上から5,000万円以下の争いが最も多く全体の4割強、遺産1,000万円以下が約3割となっており、遺産が少ないから相続争いはないという考え方は誤りです。

  • 第二 法定相続人以外の人に遺産を承継させる

    例えば、長年介護してくれた息子の配偶者や従兄弟など、本来の法定相続人ではない人に感謝の気持ちを表すことが出来ます。
    また、美術品や骨とう品のように、金銭的な価値とは別に伝統文化・伝統芸能にかかわるものは、法定相続人よりもその物の価値を理解し、維持・管理できる人や団体に承継させることが出来ます。
    更に、自分の考えや思想を体現する団体や法人に寄付したい場合も、遺言がとても有効な手段です。

  • 第三 自己の有する資産全体を把握し所在を明確にする

    いざというとき、相続人が何も知らされていないと、何がどこにあるか分からないため、手続きに膨大な時間と費用がかかることがありますが、遺産目録があれば迅速に漏れなく手続きができます。
    また、相続財産に現金が少ない場合、生命保険加入によって死亡後すぐに使える資金(相続税・代償金・葬儀・埋葬、入院費の精算費用)を確保するなど、資産の種類に応じた対策を取ることができます。

  • 第四 節税

    遺言書作成の過程で、遺産の種類と正確な評価が分かれば、相続税対策を行うことにより一定の減税効果が得られます。